卓話

森田 元様

2014年5月27日



演題
「港区の地歴、土地・履歴の変遷」
  不動産鑑定サロン 森田 元 様

1.地歴とは
  過去から現代に向かってどのような変遷があったのか。
2.港区の地歴   区史・港区近代沿革図集が最良の資料である。
 ・港区の地形を大別すると、台地面(青山大地、赤坂大地   麻布台地など)、
  台丘面(複数ある)と底地(最大なものは   古川底地、溜池底地)に区分される。
 ・海岸低地はほとんどが江戸時代以来の埋め立て地で、   5メートルの等高線ラインが
  家康入国時の海岸線と言わ  れている。

高橋順子様

2014年5月20日



演題
「みずのなまえ」
詩人 高橋順子様

  木村会員の従姉妹でいらっしゃる、詩人の高橋順子さんに卓話を賜りました。
 5月25日に発売の著書、「水のなまえ」にちなんで、特にこの季節にまつわる様々な雨の名前についてご紹介いただきました。
 5月の今頃に降る雨は「青葉雨、若葉雨、緑雨」などと言うそうです。そして梅雨の始まりは「はしり梅雨、まえ梅雨、迎え梅雨」。「男梅雨」と「女梅雨」では雨の降り方に違いがあるそうです。そして梅雨の終わりには「暴れ梅雨、荒梅雨、かえり梅雨、残り梅雨、戻り梅雨」などという言い方も。雨にまつわる小林 一茶の諸作品などを紹介しながら、表現の美しさや当時の風習なども併せてお話いただきました。
 日本語の四季の美しさ、そしてそれを表現する詩情の素晴らしさを改めて感じることができた時間でした。ありがとうございました。

鞍掛三津雄会員

2014年4月22日



演題
「産業用ロボットは働き者です」
鞍掛三津雄会員

 産業用ロボットは、生産効率を向上させたり人件費の削減に資することに加え、劣悪作業を肩代わりさせることができるという点にメリットがある。中国では産業化が進み、世界一の需要国になりそうな勢いである。
 産業用ロボットは自動車産業で最も利用されており、部品の組み立てや塗装等の生産ラインをロボットが担っている。そのため、故障せずに動くということ(信頼性)が必要であり、このようなロボットの供給は日本や欧州が担っている。他方ではロボットを使いこなす技術の普及が進んでいないという問題点もある。

金澤 洋会員

2014年4月8日



演題
「 ヒストリアみずほフィルハーモニー 」
金澤 洋 会員

 今年1月12日、私の所属しているみずほフィルハーモニーの第25回定期演奏会が行われた。
このオーケストラは、2000年9月、みずほグループの大学オケ経験者がいち早く設立、14年の歴史を刻む。私は、このオーケストラに最年長現役で参加、定期演奏会には毎回出演している。私のオーケストラ歴は大学時代から通算で54年になる。ところで、みずほフィルハーモニーには前史がある。それは三行統合前に第一勧銀にあった「第一勧銀管弦楽団」とその前身「第一勧銀弦楽合奏団」の歴史。この歴史は古く、話は一挙に41年前に遡る。昭和48年のある日、同年入行の新人Tの呼びかけから5人の弦楽合奏が始まり、ほどなく「弦楽合奏団」が発足。次第に管楽器奏者も入ってきて「第一勧銀管弦楽団」に進化する。その後みずほフィル発足の直前まで27年間に定期演奏会22回、本店ロビーでのコンサート10回、大阪演奏会3回という活動を展開する。ところで、この「第一勧銀弦楽合奏団」にはさらに前史がある。それは旧第一銀行にあった「第一銀行吹奏楽団」の歴史。話はさらに8年前に遡る。昭和40年のある日、同年入行の新人Nからの依頼で、私はこの楽団の指揮者を引き受け、その後10年間継続。この楽団はそのNとおなじく昭和40年に入行したFが人事部に直談判で作ったもの。早速、その秋の運動会でマーチを演奏、行員をびっくりさせる。 このような環境に恵まれ未だにオーケストラを楽しんでいることを大変ありがたく思っている。健康を維持してあと10年は続けたい。

海瀬亀太郎会員

2014年3月25日



演題
「 林 業 っ て ど ん な 仕 事 」
海瀬亀太郎会員

 林業というのはどういう仕事かをお話したいと思います。
 まずは植林します。苗木を背中に背負って1本ずつ丁寧に植えていきます。上手に植えないと活着しません。次に下張りという仕事をします。植えた翌年以降、約10年間続けて行います。苗木が雑草などの下草に負けないように作業を行います。次が間伐です。15年から60年になる間という非常に長い間行います。山の地面に光が差し込んで下草が生えるようにしようという目的と、木の間隔を開けることによって成長を促す目的で行います。そして、80年から120年たったころに伐採をし、集材してマーケットに出していく。植林から伐採まで約100年前後という長いサイクルを繰り返していきます。
 昭和45年以降、木材の建築用材としての使用が減少傾向にあります。昭和30年以降、輸入木材が増えています。丸太輸入は激減し、製品輸入が増えていますが、諸外国も自国で加工して付加価値を高めて日本へ輸出しようとする動きが強まっています。 植林から伐採まで100年もかかるため、その間に様々なリスクに直面します。市場動向や金融情勢の変化に左右されます。特に外国為替による影響が非常に強く出ます。また、時としてころころ変わる日本の政策も大きな問題となることもあります。ほかにも気象変動のリスクや野生獣、病害虫によるリスクなどがあります。
 林業だけで経営を成り立たせている会社はなく、当社でもいろいろな事業を行い、支えています。また、森林を使ったボランティア活動、特に森林を使った教育活動に興味を持っており、行っております。

尾島俊雄会員

2014年3月18日



演題
「『この都市のまほろば』全7巻を完結して」
尾島俊雄会員

「この都市のまほろば」シリーズに、第6巻、第7巻を急遽追加しました。その理由は、日本を支える文明と文化の最先端都市の実態を知ることに加えて、2011年3月11日の東日本大震災からの日本再生の可能性を実感するためです。このシリーズの取材を始めてからの10年間に、政令指定都市20、東京都特別区23の他に、各市768を加えて811都市のうち、620都市を歩き回りました。その間、当クラブ会員の人脈が非常に役に立ちました。自然風土を大切にしてきた日本文化を考えれば、自然や歴史の豊かな都市は美しい。そんな地方都市にこそ、日本の未来を託すためには、あるべき姿をもっと書いておく必要性を痛感しました。近代日本100年における「都市のまほろば」は、江戸時代300年に比べて減りこそすれ、増えはしませんでした。そんな疑問を感じながらの町歩きでした。これからが大事な時です。

秋山賢司様

2014年3月11日



演題
「コーチングにおけるコミュニケーションの活用」
Quest代表 秋山賢司様

人には優位感覚というものが存在する。視覚優位、聴覚優位、体感覚優位、言語感覚優位の4タイプある。人は無意識のうちに自己の優位感覚前提でコミュニケーションを図ろうとするが、感覚が異なる者には全く理解できないことが多い。相手の優位感覚に合わせたコミュニケーション方法を選択することでコミュニケーションが円滑になる。コミュニケーションをとるときには、相手を観察すること、相手を知ることが大切である。

今回は自分の優位感覚を診断しながらの楽しい卓話になりました。また、紹介者の大塚会員から、奥様と優位感覚が異なっていたけれども、努力を続けるうちに双方がお互いの感覚を併せ持つようになったというエピソードをご披露いただきました。

金澤洋 国際奉仕委員会委員長

2014年3月04日



演題
  「カンボジア支援」旅行の報告
国際奉仕委員会  金澤洋 委員長

 内海会長・保坂・金澤・陣内・鞍掛・田中(レインボー)各会員6名で1月15日から19日にカンボジアのシュムリアップ地区10小学校に文具・書棚等を届けてまいりました。手を合わせて微笑みながら受け取る子供たちが印象的でした。

上野則男様

2014年2月18日



演題
「価値目標思考のすすめ」
システム企画研修㈱ 代表取締役社長
上野則男様

 日本の伝統的思考法によると、「自らの価値判断の停止」を招くおそれがある。
 根本的な「目的・ねらい」という価値目標を設定した上で、問題点を抽出する。その問題点の原因を突き止め、解決策をとることが肝要である。

松藤千弥様

2014年1月21日



演題
「慈恵医大の特色ある医学教育」
東京慈恵医科大学学長
松藤千弥様

    日本の医学教育は、戦後から昭和を通じて変わらぬスタイルで行われてきた。しかし知識偏重・実地経験軽視の伝統的医学教育では、医学の急速な進歩と患者中心主義の浸透に対応できなくなり、平成に入った頃から改革の必要性が高まった。文部科学省が、モデル・コア・カリキュラムや共用試験の導入、教育改革への助成によって改革を推し進めたのに先立ち、慈恵医大は1998年にカリキュラムを一新した。6年一貫統合型、コース・ユニット制、実習・演習の重視などの特徴を持った先進的なカリキュラムであった。特に、学外の医療・福祉機関における低学年からの系統的患者接触プログラムは、その後臨床実習の効果を高めるだけでなく、医師としてのプロフェッショナリズム涵養に大きく寄与している。
 さらに現在、社会の変化に伴って医学教育に新たな課題が突きつけられている。グローバル化への対応、少子・超高齢・多死社会に必要な総合診療能力の養成、持続型社会に対応できる医療人材の育成などである。慈恵医大では、グローバルな医学教育カリキュラムや、高い総合診療能力の育成プログラム開発に取り組み、大学改革支援事業のモデル校として事業を進めている。これらは来たるべき社会において、建学の精神「病気を診ずして病人を診よ」を実現するために必須の取り組みなのである。

三木容子様

2013年12月10日



演題
「ライフル射撃をご存知ですか?」
公益社団法人日本ライフル射撃協会
MPA専門部会長 理事 三木容子様

 MPAというのはMedal Potential Athleteの略。ライフル射撃というとクレー射撃を想像する人が多いが、標的射撃もオリンピック種目であり、エアーライフルとスモールボアライフルの男女計5種目でメダルを狙っている競技である。
オリンピックでは中国が非常に強く、その他アジア勢でファイナル出場者の半分を占める競技になっている。 日本での競技人口は愛好者を含めて1万人程度であるが、エアーライフルではメダル獲得までの習熟期また、高校時代から12年間射撃競技を続けている清水つぶら選手にも、競技経験から学んだことや、今後の抱負をお話しいただきました。

野田忠雄様

2013年11月26日



演題
「日銀よもやま話」
元日本銀行 審査委員  
 野田忠雄様

 現在の日銀の金融政策について、黒田総裁と白川前総裁とでは、世の中が騒ぐ程の考えの隔たりはないと思う。黒田総裁は理屈より気合いといった感じで、前任とは大きく対照的である様に見せているようだ。  本来、金融政策が経済の自力(潜在能力)であると思われているのは誤解であり、持続的需要に応じた供給がないとインフレ解消は実現せず、量的緩和では難しい。やはり、アベノミクス三番目の矢である「成長戦略」をしっかりと取り組まないと日銀政策だけでは限界がある。日銀の金融政策としては、2009年冒頭の利下げを最後に利下げはなく、またこれ以上の緩和はありえず、あとは財政再建・経済成長等の“政府の仕事”の舵取りに委ねるしかない。今後は「利下げ」という政策自体がなくなってしまうかもしれない。政治家に期待するところが大きいのだが・・・。

北川義隆様

2013年11月19日



演題
「実験心理から学ぶ人間の心理」
元文化放送アナウンサー
北川義隆 様

 1993年~1999年まで文化放送アナウンサー。日本サッカー協会認定エージェント。「選択行動心理」等について研究中。心理研究に基づくダイエット方法,単純接触効果,結婚生活の倦怠期の回避方法などについて心理学の観点からの興味深いお話しをお聞かせいただきました。

古澤史水様

2013年11月12日



演題
「琵琶と人生」
薩摩琵琶師  
古澤史水 様

 「敦盛」祇園精舎の鐘の音 諸行無常の響き有り沙羅双樹の花の色盛者必衰の理を現す奢れる者久しからずただ春の世の夢幻の如くなり~涙ながらに振り上げし太刀に哀れや磯千鳥鳴くも悲しき須磨の浦・・・62歳になりますが、何故琵琶を語らなければならないのかと思っていました。学生時代は詩吟をやっていて、34の時に琵琶の世界に入りました。琵琶は鎮魂といいますか、魂を鎮めていく題材が多く平家物語からその題材を作ることが多い。悲劇の主人公を語る、惻隠の情をもって、「敦盛」が良い例ですが、敗れ去っていく者への共感、弱い人恵まれない人のことを詩文にして語るのが琵琶の世界です。それは、やさしい人間になるため、琵琶をやっていくとやさしい心を育むことが出来る、それが私が琵琶を語る理由でしょうか。両国から世界に向けて琵琶を語っていきたいと思います。

別府育郎様

2013年11月5日



演題
「ざれ言 粋の話」
榮太樓總本舗 取締役
宗徧流時習軒十一世家元 細田安兵衛様

 江戸において、「粋」というのは形などではなく、一つの美意識である。言葉としても文化的であり、外国語では「粋」を的確に言い表す言葉が無いほどの美の意識であると感じる。

別府育郎様

2013年10月22日



演題
「オリンピック招致の裏話」
産経新聞社 論説委員室 
副委員長 別府育郎様

 オリンピック招致に関する各方面の方々のご努力について、興味深いお話しを頂きました。

深川英雄様

2013年10月15日



演題
「世界で初めてスクリーンに写された映画」
元電通・元駒沢女子大学人文学部
教授 深川英雄様

 映像史の中で、映画を発明したのはエジソンなのかリュミエール兄弟なのかという大きな論点があります。1891年、エジソンが箱の中にフィルムを挿入し覗き窓から「動く写真」を見る形式のものを発明しました。それから4年後フランス・リヨンに住むリュミエール兄弟はスクリーンに映像を映す機械を発明しました。我々が映画館で見ている映画はリュミエール兄弟が先ではないかと考えております。リュミエール兄弟の父はリヨンで当時はやっていた「エチケット・ブルー」という写真乾板の製造工場を経営しており、兄弟は父の仕事を手伝いながら、何とかして写真が動く活動写真を作れないか没頭していました。そして1895年12月28日にパリのキャプシーヌ通りにあるグランドカフェ「サロン・インデアン」で「シネマトグラフ」という機械で初めてスクリーン上映をしました。この機械は中々優れもので、撮影機であり、下部に現像液が入っていてネガをポジしてそのままスクリーンに写せると云う撮影機と映写機を兼ねていました。エジソンの機械は、ここまで至っておりませんでしたが、これを真似て「キネトスコープ」という機械を開発しました。上映ポスターのプログラムに10篇の題名が書かれております。グランカフェは120席ほどで、兄弟は当初そんなにヒットするとは考えていなかったため入場料は1フランでした。「列車の到着」「工場の出口」「赤ん坊の食事」「塀の取り壊し」「水を掛けられた撒水夫」などの10篇は映画史の中でも有名な作品です。一つの作品は大体1分ほどですが、これは映写機の中に入るフィルムのフィート数が大体1分くらいの長さしか入れられなかったためです。撮影を担当した弟のルイはショットがよく、「シネマトグラフ」は動かしたりズームアップもできない据置型で、どういう位置からどういうふうにとるのか、場の選び方やアングルとかが優れておりました。ヌーベルヴァーグの旗手ゴダールが、フランス映画100年に際し「我々はリュミエールの子どもだ」「ルイは映像のとらえ方がうまい」と称賛しました。上映された映像の中に我々が今見るジャンル、ドキュメンタリー、家族映像(劇映画)、スラップスティック(ドタバタ喜劇)が網羅されており大変貴重な映像であると言えます。当時フランスでは、ジャポニズム、日本に対する興味が盛んで、また、兄弟は機械を販売せず、カメラマンを養成して世界各地に派遣しその映像を各地で上映しておりました。「シネマトグラフ」の発明1年半後(1930年頃)にはコンスタン・ジレルとガブリエル・ヴェールの二人のフランス人が来日して日本を撮影しております。彼らの撮影したフィルムは一時紛失したか技術の未熟さで現像されなかったと考えられておりましたが、1960年、フランスの教育文化相アンドレ・マルローによって撮影された33本のフィルムは寄贈されました。Q:映写機はバッテリーですか?A:全部手回しで、カメラマンの腕によってだいぶ異なり、ご覧いただいたように、ほとんどブレがないので、大変優れたカメラマンが撮っています。Q:当時弁士?A:弁士というのは日本特有で、功罪両方あります。外国ではありませんでした。上映する場所によって音楽が異なりました。ご覧いただいた映像の音楽は編集をした人が選んだものです。文楽や歌舞伎の外からセリフを入れる伝統があって日本では弁士が発達したのではないかと思います。ところで、弁士が映画の本筋に関係なくオーバーなナレーションを入れたりしてしまい、弁士が「日本の映画を曲げてしまった」という人もいます。サイレントからトーキーに代わる間、徳川夢声、松井翆声の名弁士が映画そのものより活躍した時代もあります。

陣内 隆会員

2013年10月8日



演題
「東日本大震災被災地を訪ねて」
親睦委員会 陣内委員長

  10月4日~5日、参加者16名により「秋の旅行会」を実施しました。初めに世界遺産の中尊寺に立ち寄り、専門ガイドさんの案内で国宝,重文の仏像や経典、そして金色堂,本堂などを拝観しました。昼食は地産地消の蔵元レストランの元釜場の中でお膳を頂きました。その後一路、陸前高田市の奇跡の一本松を目指し、未だ土地の嵩上げ段階の中で戸羽市長より復興の現状についてお話を伺いました。大船渡市を経由して柴会員の故郷、そして母校の釜石市、唐丹小学校を訪問しました。子供たちの自発的な「こんにちは」の元気な声に迎え入れられ、帰宅前の時間に感謝の会として生徒代表の力強いお礼の言葉、合唱で「変わらないもの」という歌のプレゼント、そして西村校長先生、PTAの方からも御礼の言葉がありました。また、以前に当クラブより支援したユニフォームなどを展示して頂いていました。感激も冷めやらぬまま、震災で被災され立ち直って頑張っておられる海沿いの宿「陸中海岸グランドホテル」に入り、ここでは野田釜石市長、釜石小学校渡邉校長先生、釜石医師会長小泉先生(釜石東RC)を迎え、皆様から現状や震災当時のお話をして頂きました。先生方は二次会にも参加され、さらに親睦を深めました。海からの朝日を見た翌日は、釜石駅前で新鮮な魚介類が揃うマーケットを視察後、遠野市へ向かいました。とおの昔話村内に移転改築された江戸時代に建築された住宅兼店舗の伊藤家にて本田遠野市長に震災時、被災されつつも対応された沿岸部の後方支援についてのお話を伺いました。その後は盛岡へ向かい紺屋町にある保存建造物の東京駅を手がけた辰野金吾らの設計による岩手銀行旧本店や茣蓙九(ござく)商店(ご主人は柴会員と同級生)界隈を散策した後、東屋本店でわんこそばに挑戦しました。最高記録は岡田会員の77杯でした。胃もたれすることもなく啄木・賢治青春館、北上川に合流する中津川で鮭の遡上を見物、そして最後にあさ開き酒造では盛岡北RC清水幹事とのバナーの交換後、酒蔵,製造工程を見学して、石割桜の前を通り、岩手山を遠くに望みながら盛岡駅でバスガイドさんの「どんとはれ(とおの昔話の最後に言う、めでたし、めでたしの意)」で解散しました。親睦旅行会ではありましたが、未だ震災前の状況にはほど遠い被災地に足を踏み入れ、現地の方々の実際のお話を沢山伺うことができ、あまりスケジュールに余裕がなく皆様にはご協力を頂きましたが、柴会員の万全のバックアップにより大変内容の充実した旅行会となりました。ありがとうございました。

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水谷新嗣会員

2013年10月1日



演題 「広がれ!人づくりの輪」
水谷新嗣会員

 ロータリー米山記念奨学会は、勉学または研究のために来日した外国人留学生に対して奨学金を支給し留学の目的を支援するとともに、ロータリーの理想とする国際理解と親善に寄与することを目的としています。そして、奨学生一人ひとりに対して、地域のロータリークラブから世話クラブが選ばれ、さらに世話クラブ会員の中からカウンセラーが選ばれて、留学生活に配慮しています。 この米山記念奨学事業は、全国のロータリアンからの寄付金を財源としています。米山記念奨学会への寄付金には税制上の優遇措置が受けられます。また、会では寄付に対する表彰制度を設けています。 制度の趣旨をご理解いただき、皆様のご寄付をよろしくお願いします。

山田統正会員

2013年9月24日



演題 「高木兼寛と脚気論争」
山田統正会員

 高木兼寛は東京慈恵会医科大学の創始者で、他のビタミン学者とともに南極半島に「高木岬」と命名されるような大きな功績を残した人物です。脚気は明治時代結核と並ぶ我が国の二大国民病として恐れられていました。高木は海軍軍医として英国セント・トーマス病院医学校へ留学、英国の実証的医学を学びました。帰国後脚気の原因究明に取り組み、炭水化物とタンパク質の割合、即ち食事との関連を論文に発表しました。一方ドイツ医学に強く影響を受けていた陸軍軍医の森林太郎・石黒忠悳らは脚気伝染病説を唱え、この主張を強く批判しました。その後C・エイクマンが米糠より脚気に有効な成分を発見、続いて鈴木梅太郎がオリザニンを、1911年にはC・フンクが米糠の有効成分抽出に成功、翌年ビタミンB1を発見し、脚気の原因はビタミン不足であることが判明、脚気論争は終結します。高木の「病気を見ずして病人を見よ」という校訓は今でも東京慈恵会医科大学に掲げられています。私がこのトピックを選んだのは、その功績を称えられる機会が少ない高木兼寛をもっと知ってもらいたいと考える為です。

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舟木 いさ子 様

2013年9月10日



演題 「ガバナー公式訪問にちなんで」
国際ロータリー 第2750地区ガバナー
舟木 いさ子 様

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小野田洋右様

2013年8月27日



演題
「二度のテロを経験して-9.11の現場体験から学ぶこと-」
株式会社清和クリエイト 
代表取締役 小野田洋右様

 私は1993年・2001年、第一勧業銀行(当時)NY支店駐在時代、2度のテロに遭遇しました。当行はワールドトレードセンター48F〜50Fに所在しておりました。2001年9月11日、NY副支店長として当日の惨劇に身をもって体験しました。その際、数百名の社員を誘導・安否確認をする中で特に感じたのは、「危機の際は、想定外のことが起きる」「様々な情報を日頃からどの 様に管理・運用出来るか検討する」といったことです。2003年、私は帰国命令が出て、家族と一緒に日本に向かう飛行機の窓からグラウンド・ゼロを見たとき、様々なことが頭の中に浮かぶと同時に、家族が隣にいる幸せを実感しました。そして、これからの人生で私の経験を多くの若者に伝えることで、命の大切さについて何らかの貢献をしていきたいと活動しております。 

加藤常訓様

2013年8月20日



演題
「医療介護現場でのロボットの活用」
株式会社ifoo 
代表取締役社長 加藤常訓様

 2015年にはいよいよ国民の4分の1が65歳以上になる高齢化社会を迎える。医療福祉、生活の現場でロボットを活用することにより、介護者の負担軽減を目的としたロボットを開発した。そのためには、何よりも「予防」が大切!1つは、寄り添いイフボット。もう1つは恐竜型ロボットのプレオ。イフボットは、会話中心のコミュニケーションにより高齢者の認知症やうつ病を予防し、簡単なメディカルチェックも行う。医療現場ではメンタル面でのケアにも役立っている。プレオは体中にセンサーがついていて、触れられると反応する。成長する機能がついているペット型ロボットで、接し方によって性格も変わってくる。高齢者の癒しに役立っている。

熊野英生様

2013年8月6日



演題
「参議院選挙後の日本経済はどうなるのか」
第一生命経済研究所 
主席エコノミスト 熊野英生様

 今回の参議院選挙で可半数を獲得した安倍政権はどう変わるのか、海外を含めた投資家の不安なまなざしに対し、TPPへの参加や投資減税の検討開始、社会保障制度の見直しなど、経済改革に取り組み始めている。10月には成長戦略を法律に落とし込み来年は消費税率を上げていくのではないか。アベノミクスの政策がデフレを脱却し景気を向上させ得るのかどうかの分岐点にある。世界的に見て今景気が上向きなのはアメリカと日本ぐらいですが、規制緩和などの成長戦略をどう実行するかに注目していく必要があります。

夏目房之助様

2013年7月30日



演題
「海外交流におけるマンガの可能性」
学習院大学大学院 人文科学研究科教授
マンガコラムニスト 夏目房之助様

 アジアやヨーロッパで衛星放送が始まって以来、チャンネルが増えたことでコンテンツが必要になった各国は、当時安価に取引出来た日本のアニメを積極的に採用した。結果、日本のアニメが国民に深く浸透することとなり、今や日本のマンガ・アニメを理解するため、日本の文化を学ぼうとする姿勢は世界中の若者の間で見られる。日韓の問題が、サッカーとマンガ・アニメで緩和されたのは周知のことである。私たちは戦後、このような〝コミュニケーションの回路〟とも呼べる文化的資産を発展させ、世界中に発信してきたのである。日本のマンガ・アニメは、市場よりもむしろ、海外交流にこそ役立つものであろう。

村田洋子会員

2013年7月23日



演題
「ヘリコバクターと胃がん」
村田洋子会員

①ピロリ菌の検査は重要
②ピロリ菌が存在する場合には除菌療法がお勧め
③5歳以下の子どもには口移しはしない
ピロリ菌を除菌すると、胃がんのリスクは3分の1になる。ただし、未感染者に比べるとおよそ50倍程度の確率で胃がんになりやすいので、除菌しても定期的な内視鏡検査が必要。

田中健司様

2013年7月9日



演題
「ペットマーケットの現状と今後のテーマ」
アドホック株式会社 代表取締役 田中健司様

 近年、ペットを家族の一員とするライフスタイルの浸透により、自宅のみならず、旅行先や移動中など生活にかかわる幅広い分野でペットとともに過ごしたいという需要が高まっています。人とペットがともに健やかに暮らす為の環境を考え、サポートしております。今や、子供の数よりペットの数の方が多く、飼育のピークは50代が圧倒的に多い。犬は、年収・貯蓄に比例して飼育率が上がっていて、ペットを飼うことによる癒しの効用や子供の情操教育に役立っています。但し、最近の飼育頭数は減っており、その対策としては飼育限界年齢を引き上げることとされています。その為には、セカンドオーナー(赤ちゃんペットからの飼育ではなく、途中から)をはじめとするセイフティーネットの充実を図る必要があります。